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SNSマーケティング

指標がまた一つ増えました——Search Consoleの新機能を「裏付け」から考える

AI博士

約6分で読める記事です。ポイントをギュッとまとめましたので、ぜひ最後までどうぞ!

2026年7月7日、GoogleがSearch Consoleに「プラットフォームプロパティ」という新しい種類のプロパティを追加すると発表しました。Instagram・TikTok・X・YouTubeのアカウントを登録すると、その投稿がGoogle検索やDiscoverでどれだけ表示され、クリックされたかが見られるようになります。見えなかったものが見えるようになる。歓迎すべき話です。ただ同時に、担当者が抱える指標がまた一つ増えたということでもあります。私たちはデータを提供する立場なので、指標が増えたときに何が起きるかは、だいたい見当がつきます。「どの数字が正しいのか」と聞かれるようになるのです。

SNSアカウントが、Search Consoleに登録できるようになりました

まず何が起きたのかを整理します。Search Consoleは、自社サイトが検索結果でどう表示され、どれだけクリックされたかを確認できるGoogleの無料ツールです。今回追加されたプラットフォームプロパティは、ドメインを持っていなくても登録できる初めてのプロパティで、Instagram・TikTok・X・YouTubeの4つに対応しています。

登録すると、投稿ごと・検索クエリごとにクリック数、表示回数、CTR(表示に対するクリックの割合)、平均掲載順位が確認できるようになります。手順は、Search Consoleの「プロパティを追加」からプラットフォームを選び、画面の指示に沿って所有権を確認するだけです。所有権は定期的に再確認され、外部のログインが期限切れになると一時停止する仕組みになっています。提供は段階的なので、手元のアカウントにまだ出ていなくても不思議ではありません。

技術的な位置づけについて、私の読み筋も書いておきます。これは新しくデータをもらう関係ができたわけではないと見ています。Googleはこれまでも検索側でSNSの投稿を拾っていて、その表示やクリックの記録は持っていました。今回加わったのは、そのアカウントの持ち主であることを確認する仕組みのほうです。持っていた数字を、持ち主に開けた。そう捉えるのが素直だと思っています。

見えているのは「Googleという窓から覗いた景色」です

数字が合わない、という相談はSNSの計測につきものです。私はこういうとき、「どの窓から見た数字か」という言い方をしています。同じ部屋でも、窓の位置が違えば見える範囲が違う。どれかが間違っているのではなく、測っている範囲が違うだけだと伝えると、たいてい納得していただけます。

今回のケースも同じです。表示されるのはGoogle検索・Discover経由の数字であって、TikTok内の再生数やInstagramアプリ内での表示回数は含まれません。さらに言えば、SNSの投稿がすべて漏れなく検索側に拾われているとも考えにくいところです。つまりこの数字は、SNS上の実態の一部を、Googleという窓から覗いたものになります。少ないから悪いのではなく、そもそも見ている範囲が違う。ここを取り違えたまま社内に共有すると、「アプリの数字と全然合わない」という話が必ず出てきます。

データは、裏付けのために置くものです

ここで一つ、私の考えをお伝えします。データは、何かを裏付けるために置くものです。 裏付けたい主張が先にあって、それを支えるために数字を出す。逆に、主張のないまま並べた数字は、網羅的であるほど邪魔になります。

指標が増えたときに考えるべきは、「載せるかどうか」ではなく「これで何を裏付けるのか」のほうだと思っています。今回でいえば、たとえば「この投稿は検索からも読まれ続けている」という主張をしたいなら、この数字はまさにその裏付けになります。一方、特に主張したいことがないのに欄だけ増やすと、レポートは厚くなって読まれなくなる。網羅性は、それ自体では価値になりません。

SNSと検索を並べるとき、いちばん難しいのは時間軸です

この機能を既存のレポートに組み込むなら、GA4(Googleが提供するアクセス解析ツール)やSNS各社のインサイトとの整理が必要になります。私の並べ方はシンプルで、一番上はサイトへの流入、つまりGA4です。SNSの数字は、そこへ至る手前の指標として下に置きます。順番を入れ替えるとSNSの数字が目的化して、フォロワーは増えたのに何も起きていないレポートになりがちだからです。

そのうえで、実際に並べるときに一番難しいのは時間軸だと感じています。SNSは投稿した日を起点に反応が伸びますが、検索は公開した日と関係なく流入が続く。同じ月次で並べると、片方だけが遅れて効いてくることになります。並べること自体より、時間の区切りをどう揃えるかのほうが難しい。ここは正解が一つに決まらない部分なので、レポートの目的に合わせて決めていくことになりそうです。

まだ使えない人が、今のうちにできること

提供が段階的である以上、手元にまだ出ていない読者も多いはずです。待っている間にできることを一つ挙げるなら、接続前の数か月分の投稿を、キーワードの観点で見返しておくことだと思います。

どの投稿がどんな言葉で読まれていそうか、自分なりの見立てを持っておく。データが貯まってから振り返るとき、比較できる仮説があるかどうかで学びの量が変わります。何の予想もないまま数字だけを眺めても、「へえ」で終わってしまいがちです。

機能が使えるようになったら、まず接続だけ済ませておくのがよさそうです。データは接続した時点から貯まり始めるので、様子見をしている間の分は取り戻せません。分析を始めるのは、数字が溜まってからでも遅くないと思います。

まとめ

見えなかったものが見えるようになったときは、まず接続しておく。判断はあとからでも間に合いますが、データは後から取り戻せません。

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